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有限会社旭無線パーツセンターは、本州最西端の下関市にある電子部品専門店です。

LANケーブルの取り扱い注意と基礎知識

このサイトでは、製品導入前に関連情報を確認するための参考情報の案内をしています。

機密情報漏えい防止対策や遠くにネットワークカメラ設置が必要なときの基礎知識
お問い合わせを集約した「LANケーブルリールのQ&A」?ココをクリック

 ◇LANケーブルの取扱い注意と基礎知識◇

はじめてLANケーブルの取り扱いすることを想定して、参考情報をまとめています


■移動使用するLANケーブルの取扱いについて

 「電気やコンピュータには縁がない」とか「パソコン使えてもケーブル接続できない」などと言いつつ、あらゆる面からインターネットの恩恵を受けて生活している事に気付かづにいる皆様でも、緊急事態が発生したら “わからない!”では済まされないのがLANケーブル接続の知識です。

 仕事も生活も情報通信に依存している現在、ネットワークカメラウを操作したり、パソコンを持ち寄っての会議など個人ユースの情報通信用途LAN(Ethernet)をはじめ、パワーオーバーイーサネット(PoE)を利用したカメラや電話などのPoE機器を使って、LANケーブル経由の電力供給による計測・監視・制御をはじめとした、工場や施設に於ける仮設置や作業場所を移動してのネットワーク機器の利用が増えています。

 これら複数のカメラやI/O機器を使用するには、その簡単なPoE電力供給や情報漏えい防止対策など、
セキュリティの面からも無線のエリア管理が困難な事から、有線によるLAN接続はこれからも欠かすことができません。 そこで、誰にでも多数のLANケーブルを簡単に布設接続できて、その長いLANケーブルにストレスを与えることなく安全に素早く片付けできる製品、「 LANケーブルリール」について、実際の取扱い説明を例にして、はじめてLANケーブルを布設や増設するときに、どうしても必要な基礎的なノウハウと関連情報の紹介です。

 データセンターやサーバールームのメンテナンスなど、障害復旧や試験作業でプロが使用している例を参考にして、LANケーブルを移動使用するときのノウハウです。特に、LANケーブルによる“PoE給電”をはじめ“二重床配線”など保守・運用担当者でなければ手に負えない作業も緊急・非常時には、故障回線の切り分けや機器交換の接続替えで、遠隔地からの指示で作業しなければならない場合もあり、身近にLAN配線があるならば、その恩恵を受けている者として、最低限のスキルを備えておくための取扱いの基礎知識です。
 LANケーブルの取り扱いのQ&A ←クリックしてご覧ください。(準備中)

■一般のケーブルとLANケーブルの違い■
★見栄くれ同じでも用途は大違い。

 社内にパソコンがあれば、鉛筆より少し細くてカラオケのマイクコードのようなケーブルが社内に多く這いまわっているのが、ココで説明するLANケーブルです。 最近のオフィスはフリーアクセスフロア(二重床)になっていて
ケーブル類が全て床下に隠されているか、カラオケ同様に無線LANの利用が増えているので、身近に見える
LANケーブルは少なくなっています。 しかし、緊急時の情報センターやイベント会場の設営など、情報セキュリティやノイズ対策から、どうしてもLANケーブルの接続替えをして通信確保や移動する機器に接続する場合、更には、電源確保が困難な防犯カメラや野生動物の観察など、LANケーブルを利用して電源供給も兼用できるPoE仕様の
機器などでは、LANケーブルの見栄くれは同じであっても、その接続構成から特性まで、全く異なることから
そのセンシティブな取扱いには、いろいろな知識と注意が必要ですので、詳細は「Q&A集」などをご覧下さい。

★LANケーブルと言ってもいろいろあります。
LANケーブルを使う時に迷うことに“エンハンストカテゴリー5e”とか“100BASE-Tや1000BASE-TX”の用語があります。 これはLANケーブルの性能を表すもので、カテゴリは、5⇒5e⇒6⇒6A⇒7の順に高性能で新しい規格です。 とくにパソコンが古い機種と接続するのであれば、カテゴリ5のLANケーブルで接続して支障ありませんが、FA用途や新しい機種で多数のパソコンを接続して、映像や動画によるプレゼンテーションなどを行う場合やPoE仕様のカメラなどの使用(*3)には、指定のカテゴリー以上のLANケーブルを接続してLAN通信環境を最良の状態(*1)にして、LAN接続回線の通信速度の維持とPoE給電の電圧降下(*2)を防ぐ必要があります。 詳細は「LANケーブルのQ&A集」を参考にして、適応可能なケーブルを選定したください。

(*1)通信速度は、ハブの接続段数のほかパソコンやデータの内容で変化します。 動作が遅い・重いと感覚で判断できるのは普段使い慣れたパソコンの場合であって、新たなLANケーブルの布設や複数のパソコン設置の場合は、データ転送速度測定サービスを利用して、数値で確認しなければ正しく判断できません。 時折LANケーブルの布設を行う場合は、使い慣れたパソコンに速度測定サービスのURLを入れておき、実効通信速度や機器間の実際の通信速度を、設置条件変更ごとの変化を記録しておくことをお奨めします。

(*2)PoE機器に接続のLANケーブルは、給電可能な電力量確保のため、通信速度の他にケーブルによる電圧降下を確認する必要があります。LANケーブルは必ず指定カテゴリのケーブルを使用して、接続機器の1ポート当たりの電力量とPoE規格「IEEE802.??」内容とLANケーブルの長さを確認してから接続します。 この場合、LANケーブルのペア芯線は0.5o相当が必要ですので、細径や撚り線タイプは使用できません。

(*3)PoE給電機器使用の場合は、スイッチHUBとカメラなどの接続に、指定数以上にケーブル中継コネクターなどは使用できません。ケーブル途中に中継コネクタなどを規定以上に接続すると、信号と電力伝送が正常にできなくなります。詳細は「LANケーブルのQ&A集」をご覧ください。

★断線してないのにLANケーブルは消耗品?
 電気製品は電源ケーブルをコンセントに差し込んで動作しなければ、電源コードの断線が一番の故障原因です。
LANケーブルは導通が完全ても不通とか、通信速度が遅くなる、とても敏感で気難しい(*4)ケーブルです。
 例えばLAN工事業者が使っている簡易型のLANケーブルテスターで接続を確認したケーブルであっても、
その使用情況によっては満足な通信速度が得られないばかりか、PoE仕様の機器では電圧降下などで全く
動作しなくなりります。 原因は、ケーブルのキンクによる伝送不良や延長目的で使用の中継コネクター部による特性低下などの影響があります。 解決するには、CATが高いケーブルに交換するか通信距離を短縮の必要があり、導通や接続確認だけでは判断できません。 とくにLANケーブルの長さによる電圧降下や通信速度低下があった場合には、根本的にケーブルの確認や取替えが必要です。 また、ケーブルの特性ではなく、初歩的なLANケーブル接続トラブルとして、ストレートケーブルとクロスケーブルの間違いやキンク障害を起こしたり、古いLANケーブルの使用(*5)でLANコネクターの成端不良やカテゴリーが低いこともありますが、詳細は「LANケーブルのQ&A集」をご覧ください。

(*4)PoEを用いて通信システムを構築するには、必ずIEEE802.3af準拠など、Hubや接続機器の整合を確認する必要があります。

(*5)多くのパソコン使用で、新しいLANケーブルの本数不足で、カテゴリーの低いLANケーブルを使わなければならない場合は、接続するパソコンも古い機種で、処理速度の遅い機器接続に用います。 (*カテゴリーの低いケーブルをルータなどからスイッチHUBへの接続や延長ケーブルとして、回線の上流で使用すると全ての接続機器の通信速度に影響します。)

(*PoE接続の用語)給電側の機器をPSE(Power Sourcing Equipment)。受電側の機器はPD(Power Device)と呼びます。

★絶対にしてはならない、曲げる・踏む・引っ張る。
 LANケーブルの構造説明は省略、とにかくLANケーブルは敏感で神経質な物として取扱いに注意してください。
LANケーブル取扱いでは、ケーブル内ペア線の撚り合わせに影響を与えない様にする事が最も大切で、特に一度キンク事故を起こしたケーブルでは、外観に変化が無くても内部のペア線崩れで相当な特性劣化があります。

☆曲げない:小さく折り曲げない(半径25_が限界*a極端に曲げると通信の速度が遅くなるか途絶えます。
CAT7などのLANケーブルの成端加工は、ケーブル内部のペア芯線の撚り戻りを極力少なくすることが大切です。
*aは、内部の電線がペア(対)で撚りあわせてあり、そのバランスが崩れるから。光ファイバーの場合はメタルケーブルの倍の半径50_位が必要です。「LANケーブルリール」は、曲げ半径80_と大きいのでLANケーブルへのストレスを防ぎ、キンクの原因になる巻き癖もなくなります。)

☆踏まない:ドアの出入り口や椅子のキャスターが走る場所は、ケーブルプロテクターなどで保護(*b)する。
ケーブルに重い物を載せたりドアで挟むのは厳禁です。 LANケーブルは太くても中の電線は極細の線で構成され、それぞれが2本1対で撚り合せした組合せでバランスして成り立っているので、踏付けや押し潰しは厳禁です。
*b LANケーブルリールは、ケーブルがゴチャゴチャになるのを防いで、踏みつけや躓き事故の発生や、ケーブルの接続間違いなどを防ぐ事にあります。LANケーブルリールから巻き癖のないLANケーブルを引き出して使用することで、作業性の向上と突発事故を防ぎ通信回線の信頼性を守ります。)

☆引っ張らない。しごかない:LANケーブルは細い芯線が2本ペアで撚り合わせてあり、ペア其々の撚り合わせ程度が異なる対で構成、これが伸びると芯線対のバランスが崩れて断線しなくても特性が低下して通信速度に影響してしまいます。特に、ケーブル端末のコネクタ接続部分には大きな力が加わり、芯線ペアの撚り戻りや断線が生じ易いので注意が必要です。 とくに垂直にケーブルを布設する場合は、LANケーブルの自重による伸びを防ぐためパイロットロープ(*6支持綱)で所々バインドして、LANケーブルの引っ張り荷重(LANケーブルの自重≒長さ1mあたり40〜100g程度)から保護(*c)することと、コネクタ(RJ45など)の接続部分を十分に補強する必要があります。
*c 突然の通信遮断事故(ケーブルとコネクタの接続部断線と芯線のツイストペアの解れが多い)を防ぐ目的から、壁面上部の機器に接続の場合は、必ずプラグの接続部分から2〜30aの位置で、一旦、LANケーブルを固定してから、プラグやジャックへの引張荷重を軽減させる必要があります。)

(*6)LANケーブルの自重は約35g/m(UTP:CAT5)ですので、例として3階の高さにケーブルを垂直に引き上げると端末のLANコネクター接続部には、ケーブル自重だけでも300g以上の力が常に掛かる事になり、この引張りによる特性の劣化(撚り戻り)は時間と共に徐々に累積して行きます。

   
 ↑引張から保護するためLANケーブルと補強ローブをセットした例↑
*屋外用で“支持線”付のケーブルも有りますが硬いので巻込み困難です。

★LANケーブル以外は巻き込みしない。
 勿論ながらLANケーブルリールは、LAN接続ケーブルの延長と分配をするための物ですが、特に用途に制限は
ありません。 但し、LANケーブルは他からのノイズの影響を受け易いので、他のケーブル類と平行して布設や
電源ケーブルに近づけては使用できません。 電源供給を兼用できるのは、PoE器接続のLANケーブルを
リールに捲き込みして、使用する場合のLANケーブルだけです。 工場など大電力や静電気・ノイズの多い場所
では、シールドタイプのケーブルやCAT7(*4)LANケーブルの使用とシールド対応機器への接続が必要です。

★LANケーブルリールに巻込み収納出来る長さの概要は、ここをクリック(準備中)

(*4)CAT7(2重シールド)やSTPのLANケーブルを使用する場合は、接続使用する入出力機器のコネクタに完全なアース対策がしてあることが大切です。既存のLAN配線をノイズ対策する場合は、接続する機器相互のアース状態や施設内の接地ラインの確認など、専門知識お持ちの方に相談が必要です。

★優しく丁寧に取扱い。
LANケーブルは布設後殆ど動かすことなく使用する単線のものと、引き回しがし易い耐屈曲構造の物があります。
いずれにしても、これらは電動工具の電源ケーブルのように頻繁に移動して使用する目的のものではありません。
このためLANケーブルリールでは、ケーブルにかかるストレスが最少となる様にいろいろと工夫してありますが、LANケーブルの特性からケーブルの取扱いは、曲げない・踏まない・引っ張らないの3原則は勿論ながら、布設や接続・移動は優しく丁寧に扱う必要があり、とくに端末のRJ-45プラグは最も故障しやすい部分と言えます。


■ PoE対応機器とLANケーブルリールの相性■
相性の良さ
 複数のLANケーブルを移動する用途で多いのは、サーバールームの管理などプロ用途を別にすると、データセンターや展示会場など臨時に多数のパソコンを設置するなどの用途でした。 最近は、PoE(Power over Ethernet)対応のネットワークカメラ(webカメラ)を建設や土木現場の管理や防犯目的の使用が多くあります。特に、工事現場など仮設時に頻繁に移動が伴うLANケーブルの接続や撤収では、迅速な作業でAC電源不要なことから費用低減が図れます。
 これは、PoE接続仕様のカメラを使用することで、設置箇所のAC電源が不要になるうえLANケーブル1本の接続のみで、カメラへの電源供給と画像伝送、及び、撮影方向などのコントロールが遠隔操作できますので、大幅な配線工事費用と作業時間の削減ができて、素早く現場状況に合わせた画像管理が可能になるからです。
 とくに、建設現場の状況管理カメラや生物の観察監視カメラなど、現場の状況変化に応じて、複数カメラの設置場所移動や撮影死角を避ける位置調整など、工事の進捗や撮影位置の変化に応じて頻繁に移動が必要な場合、複数の長いLANケーブルを絡みや捩れから保護し、簡単に布線できる作業性の良さがあります。
 この他、臨時資材置き場の監視や果樹園で収穫期の防犯カメラ、防災検知のセンサー類や設備機器の試験計測データ収集、遠隔地のプラントや施設の監視と制御など、電源確保が困難な場所で複数のPoE対応機器を一時的に設置する場合に、素早くLANケーブルを分配接続したり移動、撤去する場合に最適です。

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